鉄骨住宅の固定資産税は、木造より高くなる場合があります。ただし、鉄骨という理由だけで税率が高くなるわけではありません。税額を左右するのは、建物の評価額や床面積、仕様、新築時の減額が適用されるかといった条件です。
建てた後の支出を考えるなら、入居直後の金額だけでなく、減額が終わった後も含めて比べる必要があります。「鉄骨だから年間いくら」と決めつけず、自分たちの建築計画に当てはめて確認していきましょう。
※制度の説明は2026年9月時点の情報です。新築する自宅用の戸建て住宅を基本に、埼玉県内の自治体の案内を中心として整理しています。個別の税額や減額の適用は、建築地の自治体へご確認ください。
鉄骨住宅の固定資産税は構造だけでは決まらない

税額は建築費ではなく課税標準額から計算する
家屋の固定資産税は、原則として評価額を課税標準額とし、その金額に税率を掛けて計算します。課税標準額とは、税額を求める際のもとになる金額です。工務店との契約金額や、住宅の購入価格にそのまま税率を掛けるわけではありません。
評価額は、国の固定資産評価基準に基づき、屋根・外壁・内装・設備などの資材や施工内容を調べて算定されます。同じ広さの家でも仕様が違えば評価が変わるため、建築費や構造名だけで税額を言い切ることはできません。
参照:日進市「家屋の課税について」
基本となる計算式は「課税標準額×税率」です。たとえば桶川市の固定資産税率は1.4%で、減額制度が適用される場合は、計算した税額から対象となる額を差し引きます。
参照:桶川市「固定資産税・都市計画税の算出について」
土地と建物の税額を分けて考える
ほかの家の納税額と比較するときは、土地と建物のどちらの金額なのかをそろえてください。土地には住宅用地の特例などがあり、建物とは課税標準額の扱いが異なります。土地を含む支払額の差を、そのまま木造と鉄骨の差と考えるのは適切ではありません。
また、都市計画税の課税対象となる場合は、固定資産税とは別に負担が生じます。桶川市の都市計画税率は0.27%です。家計のために総額を把握しつつ、構造を比較する場面では「土地の税金」「建物の税金」「都市計画税」を分けて見ておくと、違いを整理しやすくなります。
参照:桶川市「固定資産税・都市計画税の算出について」
木造と鉄骨の税負担を比べるときにそろえる条件

床面積・仕様・新築時期をそろえる
木造と鉄骨を比べるなら、まず建築地、床面積、設備や仕上げの仕様、新築時期を確認します。広さや設備のグレードが違う家を比べても、税額の差が構造によるものなのか、ほかの条件によるものなのかを判断できません。
たとえば、コンパクトな木造住宅と、部屋数や設備の多い鉄骨住宅では、比較の条件がそろっていません。同じ面積でも資材や設備によって評価額が変わるため、できるだけ希望する暮らしと仕様をそろえた計画で比べるのが出発点です。
参照:上尾市「家屋の評価」
減額を受けているかどうかも見落とせません。新築住宅の減額が適用されている家と、適用が終わった家では、同じような建物でもその年度の負担が異なります。比較する金額が「減額中」か「減額終了後」かを、必ず確認してください。
参照:上尾市「新築住宅に対する固定資産税の減額」
評価額の下がり方と売却価格を混同しない
家屋の評価には、築年数に応じた「経年減点補正率」という係数が使われます。この係数は構造や用途ごとに定められており、木造と鉄骨で評価額の下がり方が同じとは限りません。新築時の税額が分かっても、それだけで将来の負担まで確定するわけではないのです。
固定資産税の評価は、実際の取得価格や売買価格とも別のものです。「税額が高い家は、その分高く売れる」とは判断せず、毎年の家計負担と将来の売却は分けて考えましょう。
参照:日進市「家屋の課税について」
税負担の比較条件を整理したうえで、重量鉄骨でどのような間取りを考えられるか知りたい方へ。
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新築住宅の減額は対象面積と適用期間を確認する
2026年4月以降の新築住宅に適用される条件
2026年4月1日以降に新築する自宅用の戸建てについて、上尾市などでは、床面積40㎡以上240㎡以下であることが減額の要件です。2026年3月31日までに新築された戸建ての50㎡以上280㎡以下という条件とは異なります。
ここで分けておきたいのが、制度の対象になる面積と、実際に減額される面積です。対象住宅であっても、税額が2分の1になるのは居住部分の120㎡相当分まで。たとえば居住部分が140㎡なら、120㎡相当分が減額対象となり、残り20㎡相当分にはこの減額は適用されません。
店舗や事務所を兼ねる住宅は、居住部分が全体の2分の1以上であることなどが条件になり、店舗・事務所部分は減額対象外です。また、この新築住宅の減額は固定資産税に対する制度であり、都市計画税は減額されません。
参照:上尾市「新築住宅に対する固定資産税の減額」
現行制度の新築期限は2031年3月31日です。ただし、災害リスクの高い区域などでは、自治体の勧告への対応や新築時期によって対象外になる場合があります。2029年4月1日以降は立地に関する制限の見直しも予定されているため、床面積だけで適用を判断しないでください。
参照:さいたま市「家屋の固定資産税の減額措置」
一般住宅と認定長期優良住宅の減額期間
一般の新築住宅は、新たに固定資産税が課される年度から原則3年度分が減額対象です。一定の耐火・準耐火の要件を満たす3階建て以上の中高層耐火住宅は、5年度分となります。
「3階建てだから5年度分」「重量鉄骨だから5年度分」と、階数や構造名だけで決まるわけではありません。検討中の設計が、制度上の耐火・準耐火の要件を満たすかを確認する必要があります。
参照:さいたま市「家屋の固定資産税の減額措置」
認定長期優良住宅では、一般の住宅は5年度分、一定の要件を満たす3階建て以上の住宅は7年度分に延びます。通常の新築減額に追加して二重に減額する制度ではなく、認定を受けた住宅について減額期間が長くなる仕組みです。
認定だけでなく申告手続きも必要です。上尾市では、新築した年の翌年1月31日までに、減額適用申告書と認定通知書の写しを提出するよう案内しています。計画時の認定手続きと、新築後の税の申告を混同しないようにしてください。
参照:上尾市「長期優良住宅に係る固定資産税の減額」
固定資産税は毎年下がるとは限らない
評価替えでも税額が据え置かれることがある
家屋の評価は原則3年ごとに見直されます。ただし、築年数の経過だけでなく、建築物価の動きも計算に反映されるため、古くなった分だけ毎回きれいに下がるわけではありません。
評価替えで計算した金額が以前の評価額を上回る場合は、以前の評価額に据え置く扱いになります。築年数が進めば税金も必ず安くなると見込まず、評価額と実際の税額をその都度確認する必要があります。
参照:上尾市「家屋の評価」
減額が終わる年度の負担も見込んでおく
新築時の減額期間が終わると、それまで差し引かれていた減額がなくなります。建物が古くなっていても、支払う税額が増える場合があるのはこのためです。
参照:上尾市「新築住宅に対する固定資産税の減額」
仮に、床面積100㎡の自宅用住宅で、建物の課税標準額が1,000万円、固定資産税率が1.4%だとします。建物全体が新築減額の対象となり、比較する期間中の課税標準額は変わらないものとした計算例です。
減額前の年税額は「1,000万円×1.4%=14万円」。2分の1の減額が適用される間は7万円となり、減額が終わると14万円になります。
これは土地と都市計画税を含まない、制度の仕組みを説明するための仮の例です。鉄骨住宅の相場や当社の施工事例を示すものではありません。実際には評価額の見直しなどもあるため、納税通知書の総額が必ず2倍になるという意味ではない点にも注意してください。
参照:桶川市「固定資産税・都市計画税の算出について」
新築前に税負担の見通しを立てる手順
図面と仕様を整理して建築地の自治体に確認する
建築前は、検討中の図面と仕様を整理したうえで、建築地の自治体の固定資産税担当窓口へ相談してください。「鉄骨の家を建てたい」という情報だけでなく、床面積、階数、住宅の用途、仕上げや設備が分かる資料を用意すると、確認したい条件を伝えやすくなります。
上尾市の家屋調査でも、建築確認申請書や平面図・立面図に加え、該当する場合は仕上げ表や設備の図面などを使います。評価はこうした資料や実際の施工内容を基に行われるため、契約金額だけから確定税額を求めることはできません。
参照:上尾市「家屋の評価」
計画段階では、次の順序で確認事項をまとめておくとよいでしょう。
- 建築地、完成予定時期、床面積、階数、住宅の用途を整理し、検討中の図面や仕様書をそろえる
- 新築減額の対象面積・適用期間と、必要な認定や申告手続きを自治体に確認する
- 税額の概算について案内を受けられる範囲を確認し、減額終了後や都市計画税も含めて見通しを立てる
案内された金額が概算なのか、どの条件を前提としているのかも記録してください。その後に床面積や設備、完成時期が変わった場合は、最初の概算をそのまま資金計画に使わず、変更後の条件で見直します。
建築費・税金・維持費を合わせて比較する
構造を選ぶ際は、建築費だけ、固定資産税だけと分けて結論を出すのではなく、入居後の支出まで並べて考えます。住宅ローンの返済に加え、固定資産税・都市計画税、保険料、屋根や外壁、設備の点検・修繕費も、予算を検討する項目です。
特に、減額期間中の税額だけで毎年の支出を決めると、適用が終わった後の負担を見落とします。確認できた金額、仮に置いた金額、まだ分からない項目を分けて書き出し、家計に無理がないかを判断しましょう。
予算と希望する暮らしから重量鉄骨のプランを考える
税負担の条件を整理できたら、次は希望する暮らしと予算を具体的な間取りに置き換える段階です。必要な部屋数や広さ、2階建てと3階建てのどちらにするかなど、建築計画が定まるほど、比較すべき条件もはっきりします。
当社では、重量鉄骨工法による広い室内空間や高い天井、ビルトインガレージなど、ご希望とご予算に合わせた住まいをご提案しています。
ご用意しているのは、2階建て規格型の「TSUBAKI」、2階建て自由設計の「葵」、3階建て自由設計の「葵Ⅲ」の3つのプランです。住まいのプラン紹介では、それぞれの特徴をご覧いただけます。
個別の税額や減額の適用は自治体に確認しながら、広さや階数、間取りのご希望は当社へお聞かせください。ご予算に合わせて、具体的な家づくりの選択肢をご提案します。
ご予算や希望する暮らしに合うプランを、もう少し具体的に検討したい方へ。
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